
2012年卒業(ゼミ1期生) 松下 大志郎さん
<先輩紹介>
APU卒業後、株式会社モトックスでワインのimporter、営業をされています。なんと7月は3日しか家に居なかったという程、出張の多いお仕事だそうです。唎(きき)酒師や南アフリカワイン・スペシャリスト、さらにはソムリエといった資格も有されておられる、ワインへの熱意にあふれるパワフルな先輩です。
——ゼミで学んだことは何ですか?
「諦めないこと、目標を持つということ」の2つです。具体的には、4回生の際に「細く長くプロジェクト」という毎日2、3行程度の日記を書いて先生に提出するという課題を行っていました。これは簡単そうに見えて、意外にサボってしまいがちになるんです。このプロジェクトの本質は、何か大きな目標を持つことはもちろん必要だけれども、それと同時に大きな目標を達成するためには小さな目標を逆算して設定することが大切さだが、それを理解していない人が多いというところにあると思います。つまり、大きな目標を掲げるだけで終わってしまうのではなく、小さいことから諦めずに、コツコツと細く長く続けると、将来大きな目標を達成する力や自信に変わるというわけです。
——ゼミで学んだことを現在どのように生かしていますか?
「細く長くプロジェクト」で得たことは何よりも、仕事上で急な案件が生じた時でも焦らず、対策を考えやすいというところに生かされていると思います。大きな目標を考えた上で、そこにたどり着くまでの過程をどのように練るか、ゼミで学び練習してきたことが、例えどのような急な案件が生じても、対策の練り方をイメージしやすいということに確実に繋がっていますね。
——最後にゼミ生、在校生にアドバイスをお願いします。
まずは自分がこうなりたい!と熱い思いを持って欲しいです。そうなるためにどうするのか、小さい目標を設定し、コツコツと学ぶことが大切です。人前で大きな目標だけでなく、小さな目標を明確に語れる、さらに行動できる練習を学生のうちにしてほしいなと思います。
<実際にインタビューした私の感想>
APU生に多く見られる言動として、(かく言う私もそうですが)「〇〇をしたい、〇〇になりたい」といった発言が目立ちます。 しかしよく話を聞くと、実際にその目標を達成するための過程がうまくイメージできていない印象を受けます。大志郎さんが仰っていることは、まさしくそこで、一番重要であるはずの過程をなくして目標達成などありえないという意味なのです。大志郎さんの現在の大きな目標は、ワイン市場の大きい名古屋で自社ワインを広めるというものだそうです。そのためには、まず(例えば)この月はイタリアンレストランにワインをこのくらい仕入れてもらう、という小さな目標を立てているそうです。この話を伺って、目標を立てるだけで終わるのか、目標に向かってコツコツと積み立てていくのか、そこにプロフェッショナルになれるのかどうかの差が生まれるのかなと感じました。
貴重なお話をしていただいた大志郎さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。
文責:田中花奈